時間がつくるもの
- 2015.02.05
- 建築
大正時代に建った古民家のリノベーションが完成しました。
築90年。
梁や鴨居の裏側にこの建物を建てた棟梁や大工さんの名前が書かれていました。
もちろん、工法、意匠は現代とはまったく違います。
しかし、いちばんの違いは「時間」が形作った痕跡ではないでしょうか。
色、くすみ、醸し出す気配。
これはどんなに考えても表現できるものではありません。
時間の蓄積が作り上げた「存在感」です。
重要なのは90年という時間の蓄積に耐えうる「建物」であったということ。
思えば、日本の住宅は耐用年数が短いといわれていますが、
戦前の建物はこんなにも長寿命だったのですね。
樹齢100年の材料で家を作り、その後の100年家として生きる。
その後、できれば100年住み継がれるようにしつらえました。
こんなに壮大な人と自然とのプロジェクトに参加できたことを誇りに思うと同時に、
すばらしい機会を与えてくださったオーナー様に感謝いたします。
ありがとうございました。
大分の木造住宅
府内町家もご覧ください。
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