あるがままの心地よさ
- 2015.05.11
- 建築
今さらではありますが、府内町家の家づくりに欠かせないのが、この「珪藻土」と「無垢の床材」。
この2つの素材がもたらす、言葉ではいい尽くせない心地よさに、あらためて魅力を感じています。
私事ではありますが、昨年子供が産まれたり、心身の感覚が敏感な方とお話しする機会が増えたりと、
今まで以上に肌に触れるもの、生活空間を取り巻くものの大切さを考えるようになりました。
体感として感じる度合いは、個人差があると思いますが、
この珪藻土と無垢の床材に包まれた空間に居ると、本当に「楽」に過ごすことができます。
それは身体的にも、精神的にも。
珪藻土は、文字通り「土」。
無垢の床材は、「木」。混じりっ気なし。
私達ヒトは自然の一部である生き物で、やはり同じ自然のものほどしっくりと馴染み、
そうでない異質のものほど、抵抗を覚えるのだと思います。
その点で、珪藻土も、無垢の床材も、限りなく自然界の「あるがまま」に近いものです。
だから、そこに寄り添う私達も、抵抗しようとする余分な負荷がかからず、「あるがまま」でいられるのだと思います。
その「あるがまま」の状態。それがとっても、気持ちいいのです。
当たり前ですよね。「あるがまま」というのは、「無理してない状態」なのですから。
身体も、本来の力や治癒力を取り戻し、頭の中も、余計な波が立たず、穏やかな気持ちでいられます。
それはどうも、子供であったり、心身が不調な方や敏感な方ほど、顕著に現れるようです。
現代は、あくせくとした日々の様々なモノゴトの中で、
その「あるがまま」を求める欲求が、隠されてしまっているのだと思います。
この珪藻土と無垢の床材のような空間に居ることで、その欲求が、思い出されるのかもしれません。
それが、この空間に入ったときの、「ああ気持ちいい。ああこれだ」という感覚なんでしょうね。
目にもやさしいですよね。
できるだけ多くの人に、この「あるがまま」の状態で、毎日を過ごして欲しいなと思います。
大分の木造住宅
府内町家もご覧ください。
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