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大分の自然素材で建てる新築・リノベーション。日本ハウジングは家を建てる前も建てた後も豊かに暮らすサポートをしていきます。
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お客様:バリトン歌手 渡辺弘樹さん

プロフィール

大分市生まれ。国立音楽大学音楽科声楽専攻を首席で卒業、イタリアへ渡る。同年、フィレンツェ国立歌劇場の声楽国際オーディションに最年少で第1位合格(劇場では唯一の東洋人)。2006年、日本人として初めてフィレンツェ歌劇場と終身契約を結ぶ。オペラ「運命の力」でズービン・メータと共演。その深く、厚く、柔らかいベルカント唱法は「まれに見る声とテクニック」と定評がある。これまでにシュターン、バッソ、マジェーラ、アバド、ムーティ、メータほかの指揮者たちと共演。現在、フィレンツェ歌劇場専属歌手。フィレンツェ市在住。

6. 生活を大切にするということ

馬場
最後に、渡辺さんのプロとしてのこだわりを教えてください。
渡辺
こだわりって・・特にないなぁ。
馬場
そんなことないでしょう。
先に僕が言わせていただくと、うちは大分の地元の工務店なので、身の回りにある自然の素材を使って家づくりをしています。

特に木については、三世代くらい前のおじいちゃんが植えた木で家を建て、それを守っていく、ということが日本では当たり前だったんです。
ところが今は地元の林業が厳しくて、枝打ちするお金もないし、木を植えるお金もない。

もっと地元の人に地元の材料で次の世代に渡せる家をつくる魅力を伝えて、職人や素材の世界を守っていくのが僕たちの役目だと思っています。
そういうことがこだわりですね。
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渡辺
僕は、歌い手として、表現という部分でいうと、
普段の生活がきちんとしていて自分がいい状態でないと、伝えるということはできないと思っています。
僕たちは人間自体が楽器で、そのまま自分を出すものなので、いろんな面で人間そのものがよくないとダメなんです。

例えば食べるものひとつでもそうです。自分が教えている子で、いつもジャンキーなものを食べてる子によく言うんですが、どこそこの○○牛とか、○○トマトとか、おいしいといわれるものは、いい水やいい肥料を与えられて最終的にそうなる。人間も同じだよ、って。
そういう意味で、僕は外食をほとんどしないんです。
きちんとしたものを食べて、常に自分をいい状態にしておかないと、歌にすぐ出てしまいますから。
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馬場
生活がしっかり充実していないと、いい仕事ができないということですね。
渡辺
イタリアは休憩時間というものがちゃんとあって、たとえ30分の休憩でも散歩してコーヒー飲んだりしてゆっくり過ごす。
そういう時間をきちんと取るから、クリエイティブな面も強いのかなぁと思います。
だから自分もそんなふうに生活していきたいです。
馬場
よくわかります。僕も、外で仕事をして疲れて帰った時、素に戻れる家をつくりたい。
それには大分の素材がいいと思っているんです。身近な山などにあったものが家の中にあると、落ち着ける。

実際、今僕はそういう家に住んでいるんですが、家に入るとスピードが落ちる気がするんですね。自分にはそういう場所が必要なんだなぁと思います。
そういう家に住んで、きちんとしたものを食べて。

会社も一緒なんだと思います。つい食べながら仕事したりしてしまうんですけど。
渡辺
それは絶対やめた方がいいですね。
イタリア人はそういう切り替えはうまいんです。休む時はちゃんと休む。
ながらでやってるのって、効率悪いんですよね。
馬場
僕たちは建物を通して豊かな生き方を提案するのが仕事だから、
まず自分たちがそういうことをできないと。
渡辺
そういう意味では、イタリアは家族のつながりがすごく強いですね。
50代、60代の人でも、1日2〜3回お母さんと電話で話すのはごく普通です。
実家の近くで仕事をしていれば、1時間の昼休みでも、旦那さんは旦那さんの実家、奥さんは奥さんの実家に帰って食事をする。

日本では親と話すことなんかあまりないし、たまにメールするぐらいだと話したら、イタリア人はみんなびっくりします。
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馬場
 今の話を聞いていると、生活がちゃんとあって、その中で仕事をする。日本人と逆ですね。
渡辺
イタリア人は1ヵ月のバカンスのために仕事しているんですよ。

向こうの友達から、日曜によくご飯に誘われるんですが、
その家は90歳を超えたおばあちゃん、息子、娘、孫など十何人もの家族が集まって、
お昼にみんなでご飯を食べるのが習慣なんです。
僕はよく日曜に仕事があって行けないと言うと、「なんで日曜に仕事するの!?」と言われる。
馬場
日本人はお金を使うことが快感になっているけど、
人とつきあったり、時間を過ごしたりすることを大切にする方へ移行しないとダメですね。
渡辺
日本は便利すぎるんですよね。
24時間営業のコンビニとか、イタリアにはない。最近やっと日曜も開いているスーパーができたくらいです。
日本ではコンビニに行けば何でも食べ物が手に入るし、冷凍食品だっておいしい。
イタリアの冷凍食品はまずいから食べないですよ。
馬場
渡辺さんはもう日本じゃ生きていけないですね(笑)。

今日はすっかり話し込んでしまいました。
今回もコンサート楽しみにしています。よろしくお願いします。
渡辺
こちらこそよろしくお願いします。
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