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建築以外の本。住まいを考えるうえで欠かすことのできない美意識を読んで学ぶ二冊。

2018.03.04
建築

こんなすごい本があったんだという驚きが素直な感想。

「怖い絵」とか「美術館巡り」とか、なんとなく美術に触れる機会はあるのですが、

じゃあ美術ってなんなのとあらたまって聞かれるとうまく答えられないじれったさがあります。

そのくらい地理的にも歴史的にも広くて深ーいジャンル。

 

そんな美術を俯瞰した本がゴンブリッチの『美術の物語』。

ラスコーの洞窟画から現代芸術まで、彫刻・絵画・建築を時間軸にそって解説してくれています。

その縦横無尽さがすごいのなんの。

例えば、「エジプト人はおもに『知っている』ことを描いた。

ギリシャ人は『見えている』ものを描いた。

だが、中世の画家は『感じている』ことも表現できるようになったのである。」

美術史をこれだけ簡潔かつ明瞭にわかりやすく表現した文章を僕は知りません。

建築も同様。

伝統を受け継ぎながら同時に様式に抗い、新しい表現を模索する建築家の姿は今も昔も変わらないように思います。

美術とは建築も含めて、人の精神のよりどころとして機能してきました。

キリスト教や仏教が芸術を通して人間というものを牽引してきた。

宗教がその役割を終えたとは言わないけれど、この現代においても美術は私たちのこころを豊かにしてくれます。

 

額に入って入場料を取るのが美術ではありません。

長い歴史を歩んできた人間のこころのあり様が美術の本質だと教えられた本です。

と、ここまで書いてきて思い出した本が森下典子さんの『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』。

ゴンブリッチの『美術の物語』と対極にあるようなこれまたすばらしい本です。

『美術の物語』がパノラマワイドなら『日日是好日』はハンカチみたいな本かも。

「それまでは、雨は『空から落ちてくる水』でしかなく、匂いなどなかった。」

「(略)ある日突然、雨が生ぬるく匂いはじめた。『あ、夕立がくる』と、思った。」

日常の感覚が開花した瞬間です。

茶道を形式でなく身近な感覚で謳いあげることに成功した名著。

お茶は誰かと競争するものではなく、昨日までの自分と競争するもの。

なんて文章、すばらしいと思いませんか。

退屈でつまらないものが日常かも知れないけど、ぬるさや匂いが感じられて愛おしく思えるのも日常なのです。

気付くか気づかないか、すべては自分しだい。

できれば私たちが作ろうとしている住まいは、

ほんの少しでも空気や湿り気を味わうことのできる住まいでありたいと思います。

家とはまず美であること。そしてどんな日も『いい日』と思えること。

住まいはそのためのちょっとした仕掛けでありたい。

ゴンブリッチの『美術の物語』と森下典子の『日日是好日』は

住まいを考えるうえで欠かすことのできない建築以外の本です。

手に取ってまだ見ぬわが家を想像するのに、

いつもと違ったアプローチをしてみると新しい発見があるかもしれません。

 

大分の木造住宅

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