この家の中には「外」があります。というとなんのことかわからなくなりますが、本当です。
この古民家のなかに見えるのは、じつは庭。
家の中に外部としての庭を作ってみました。
建物の中に外がある。どこからが中でどこからが外なのか、理屈ではちょっとわかりにくい建物なんです。
日本の建築や庭園は昔から、境界線を曖昧にするという伝統的なデザインの技がありました。
桂離宮のように庭園の風景を屋内に引き込んだり、そんなに大袈裟に構えなくても、
縁側や路地や土間はそのまま外部とのつながりを意識した意匠だったはずです。
外が気持ちいいと、家の中から気持ちいい。
府内町家の基本の基本ですね。いやあ、いい庭ができました。
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